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<<   作成日時 : 2007/03/14 19:12   >>

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毎日新聞を欠かさず読んでいるのに連載小説の愛読者になれない私は、桐野夏生さんの原作は読まないまま映画館へ。夫は実直なサラリーマンを定年退職。娘はフリーター同志で同棲間近。息子はアメリカで古着屋営業中。定年後3年で夫はあっけなく亡くなってしまう。私の父も風呂場で心筋梗塞を起こして急死しましたから、この感覚はよくわかります。夫と子供たちのために人生を捧げてきたヒロインに襲いかかってきたのは、夫の不倫。しかも、十年も裏切られていたことがわかってから、ヒロインは激怒。しかも、父の遺産を狙ってか、音信のなかった息子が急遽帰国。妻とふたりの孫を連れて同居を提案する始末。どうも、アメリカの古着屋は失敗したらしい。あれやこれやで混乱したヒロインは、突如の家出。初めて泊まったカプセルホテルで、奇妙な老女と甥に出会う。あれやこれやの出来事が起きて、夫の趣味仲間と束の間の恋愛ごっこ。しかし、これは妻子ある相手の欲望が丸見えでオジャン。ヒロインは、次第に生きることに目覚めて、マンションへ移って、しかも、映写技師になる!主演の風吹ジュンさんも素敵でしたが、愛人役の三田佳子さんも印象的。三田さんは芸能界所得番付ベストワンを数年続けた後、息子さんの覚醒剤事件で転落した女優さん。しかし、その転落も見事に栄養にして、陰影深い好演を見せてくれました。専業主婦に対して、「OUT」で過激な挑発をした桐野さんのメッセージも、たっぷり味付けされたこの作品は、早くも今年度映画賞のレースに名乗りを上げているようです。

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